布団の手入れは、自宅の洗濯機、コインランドリー、クリーニング店や宅配クリーニングのどこかで洗うか、洗わずに干すだけにするかで分かれます。
どこで洗うかを決めるのは、汚れの具合より先に、布団のタグ、中身の素材、洗濯機の大きさ、干す場所の4点です。
とくに布団のタグの洗濯表示と、洗濯機の取扱説明書に書かれた布団・毛布の扱いは、ほかのどんな目安よりも先に立ちます。
洗い先を決める順番
タグのおけの記号に×があれば、自宅でもコインランドリーでも水洗いしない
中身が綿や羊毛の布団は、水洗いせずクリーニング店に任せる
タグで洗えても、洗濯機の取扱説明書に布団を洗える記載がなければ、自宅では洗わない
洗えるのに自宅の洗濯機に入らない、干す場所がない布団は、コインランドリーか宅配クリーニングへ
タグと中身の素材で、水で洗えるかが決まる
タグは、おけの記号と「詰め物」の欄を見る
布団のタグは、角の縫い目や側面に縫い付けられていることが多く、洗濯表示と、側生地・詰め物の素材が並んでいます。
おけの記号に数字や手の形があれば水洗いできる布団、おけに×が付いていれば、家庭では水洗いしない布団です。
タグが見当たらない布団は、洗えるという根拠がないので、洗わない側に入れます。
洗えない表示の布団を水に通すと、中身が偏ったり側生地が傷んだりして、元の形に戻らないことがあります。

中身の素材ごとの向き不向き
同じ「洗える布団」でも、中身の素材で水との相性がかなり違います。
| 中身の素材 | 水洗いとの相性 | 主な洗い先 |
|---|---|---|
| ポリエステル | 軽くて乾きやすく、洗える表示の物が多い | 自宅の洗濯機かコインランドリー |
| 羽毛 | 洗える表示の付いた物だけ水洗いできる | 表示があれば自宅かコインランドリー、なければクリーニング店 |
| 綿 | 水を吸って重くなり、中綿が偏って乾きにくい | クリーニング店 |
| 羊毛(ウール) | 水と摩擦で縮みやすい | クリーニング店 |
綿の布団は、水を含むと重くなり、中の綿が寄ってでこぼこのまま乾くことがあります。
羊毛の布団は、洗濯機の布団コースでも対象から外している機種があり、家では洗わない側に置きます。
羽毛布団は、同じ羽毛でも洗える物と洗えない物があるので、ひとまとめにせず1枚ずつタグで分けます。
側生地に絹が使われた布団や、防水加工のある敷きパッド・シーツも、洗濯機には入れません。
掛け布団と敷き布団は、分けて考える
同じ家の布団でも、掛け布団と敷き布団では洗える条件が違います。
敷き布団は掛け布団より厚く重く、中に固いわたやウレタンの芯を入れて形を保っている物があります。
芯の入った敷き布団やマットレスは、タグに水洗いの記号がなければ洗わない側に入れ、表面の汚れを拭いて干す手入れにとどめます。
キルティングの縫い目が少ない敷き布団は、洗うと中の素材が動いて、厚い所と薄い所ができることがあります。
洗える表示の付いた敷き布団でも、自宅の洗濯機の対象は掛け布団だけという機種があるので、取扱説明書で掛けと敷きを分けて読みます。
洗い先の線引きを、布団の状態ごとに並べる
素材とタグのほかに、洗濯機の大きさと住まいの事情を重ねると、洗い先は次のように分かれます。
| 布団の状態 | 洗い先 |
|---|---|
| タグに×、またはタグがない | 水洗いしない(クリーニング店か、干すだけ) |
| 中身が綿・羊毛、側生地が絹 | クリーニング店・宅配クリーニング |
| 洗える表示があり、洗濯機の取扱説明書の上限に収まる | 自宅の洗濯機 |
| 洗える表示があるが、自宅の洗濯機に入らない・干す場所がない | コインランドリー |
| 洗える表示があるが、大きい・枚数が多い・運ぶ手段がない | 宅配クリーニング |
| 汚れはカバーで止まっていて、本体に目立つ汚れがない | 洗わずに干す |
迷うのは、洗える表示があるのに自宅で洗うか外に出すかを決めかねる布団です。
その場合は、洗ったあとに中まで乾かせる場所と時間があるかで決めると、選び間違いが減ります。
自宅の洗濯機は、取扱説明書の「布団」の欄で決まる
洗濯容量と、布団を洗える量は別の数字
洗濯機のふたや正面に書かれた洗濯容量は、ふだんの衣類を洗う量の目安です。
毛布や布団を洗える量は、それとは別に、取扱説明書の「毛布」「布団」の欄に、サイズ・枚数・重さの上限で書かれています。
同じ機種でも、シングルの化繊の掛け布団は洗えて、ダブルの布団は洗えないという分け方をしている物があります。

上限を超える布団を詰め込んだり、布団用ではないコースで回したりすると、布団が破れたり、洗濯機本体を傷めたりする原因になります。
取扱説明書が手元にないときは、洗濯機の型番を控えて、メーカーの公式サイトで同じ説明書を探せます。
自宅で洗う日の準備
自宅で洗えると分かったら、取扱説明書の指定どおりに準備をそろえます。
- 布団をたたみ、指定があれば布団が入る大きさの洗濯ネットに入れる
- ドラム式で指定がある機種は、別売りの洗濯キャップを付ける
- コースは「毛布」「大物」など、布団に指定された名前の物を選ぶ
- 洗剤は指定の種類と量を守る(粉末だと溶け残るため液体を指定している機種もある)
- 1回に洗うのは、指定された枚数まで
洗い上がったら、洗濯機の中に置いたままにせず、すぐに取り出して広げます。
干すときは、物干しざおを2本使ってM字やコの字に掛けると、布団の内側にも風が通ります。
掛け布団は、ときどき裏返しながら、中の詰め物を手でほぐして寄りを戻します。
洗濯乾燥機の乾燥まで続けてよいかは、洗うときとは別の条件で、布団の乾燥ができない機種もあります。
コインランドリーは、機械の大きさと乾燥の温度で使う
自宅の洗濯機に入らない布団や、干す場所が足りない家では、コインランドリーの大型の洗濯乾燥機が候補になります。
洗いから乾燥まで続けて回せるので、ベランダで何日も干す手間をまとめて省けることが、自宅で洗う場合との大きな違いです。

洗う前に、店の掲示とタグを読む
店には、洗える物と洗えない物、布団を入れるときの注意が掲示されていることが多く、まずそれに従います。
タグのおけの記号に×がある布団は、コインランドリーでも洗いません。
乾燥機に入れてよいかは、タグの四角の中の丸で決まります。
丸に×が付いていれば乾燥機は使わず、点が1つなら低い温度、点が2つなら通常の温度までが目安です。
乾燥機に温度を選ぶボタンがあれば、タグの点の数に合わせて、迷ったら低い温度の側を選び、乾き具合を見ながら時間を足します。
乾いたかどうかを手で確かめてから持ち帰る
乾燥が終わったら、布団の真ん中や縫い目の近くを手のひらで押し、ひんやりした所や重たい所がないかを見ます。
表面が乾いていても、中の詰め物に湿り気が残っていることがあります。
湿り気が残ったまま袋に入れて持ち帰ると、においのもとになります。
湿りを感じたら、乾燥を少し追加するか、帰ってから広げて干します。

クリーニング店・宅配クリーニングに任せる布団
次のような布団は、自宅でもコインランドリーでも洗わず、布団を扱うクリーニング店に任せます。
- タグのおけに×がある布団、タグのない布団
- 中身が綿・羊毛の布団
- 側生地に絹が使われた布団
- 自宅の洗濯機にもコインランドリーの機械にも入らない厚さ・大きさの布団
- 破れやほつれから中身が出ている布団
- 高価な羽毛布団や、思い入れがあって失敗できない布団
店に持ち込むか、宅配にするかは、運ぶ手間と、仕上がるまで布団なしで過ごせるかで決めます。
かさばる布団を何枚も出すなら、箱や専用の袋に詰めて送る宅配クリーニングのほうが、持ち運びの負担がありません。
宅配クリーニングは、受け付ける布団の種類、仕上がりまでの日数、そのまま預かってもらえるかがサービスごとに違うので、申し込む前に受付の条件を読みます。
店でも宅配でも、シミや汚れがあれば、場所と何の汚れかを伝えます。
仕上がるまでのあいだに使う替えの布団があるかも、出す前に決めます。
洗わずに、干すだけで済ませる布団
布団に付く汗や皮脂の多くは、カバーやシーツが受け止めています。
本体に目立つ汚れやにおいがなければ、本体は洗わずに干し、カバーとシーツをこまめに洗う手入れで過ごせる布団もあります。
洗いすぎは、とくに羽毛布団では傷みのもとになります。
一部だけの汚れは、丸洗いせずに移し取る
飲み物をこぼした、寝汗のしみが一か所に出た、という程度なら、布団全体を洗わずに済ませる方法があります。
お湯で固く絞ったタオルを汚れの上から軽くたたき、汚れをタオルのほうへ移します。
こすると汚れが広がり、側生地も傷むので、たたくだけにとどめます。
タオルの面を替えながら何度か繰り返し、汚れが移らなくなったら、その部分を中までよく乾かします。
広い範囲に染みた汚れや、においが抜けない汚れは、クリーニング店に相談する段階です。
ベランダの手すりに掛ける場合は、布団ばさみで留め、隣や下の階に布団や落ちたほこりがかからないようにします。
集合住宅では、手すりに布団を干すことを管理規約で決めている所もあるので、住まいの決まりに合わせます。
雨の日が続く季節や花粉の多い時期は、室内で椅子の背や布団干しのスタンドに広げ、窓を開けるか除湿機をかけて湿気を逃がします。

タグも洗濯機も条件がそろわない布団なら、本体は干すだけにして、カバーとシーツを洗う手入れで一年を回してもかまいません。
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