洗濯槽クリーナーは、塩素系と酸素系の2種類に分かれます。
違いは名前よりも、使い方の手間と、使える洗濯機の範囲にはっきり出ます。
どちらを使ってよいかは、洗濯機の取扱説明書とクリーナーのパッケージの両方に書かれています。
2つの書き方が食い違うときや、どちらにも書かれていない使い方は、洗濯機の取扱説明書を優先し、書かれていないことはしないという順番で読めば、売り場で選ぶときの基準がぶれません。
塩素系と酸素系は、入れ方と待ち時間が違う
パッケージの表には、「塩素系」か「酸素系」のどちらかが書かれています。
液体か粉末か、入れたあとに待つ時間があるかで、作業の段取りも変わります。
| 比べる所 | 塩素系 | 酸素系 |
|---|---|---|
| 多い形 | 液体 | 粉末 |
| 入れ方 | 槽に入れて、槽洗浄や標準のコースで回す | お湯に溶かし、時間を置いてから回す |
| はがれた汚れ | 多くの商品では、浮いてきにくく、すくう手間が少ない | 水面に浮いてくることがあり、すくい取る |
| 換気 | 塩素のにおいがあり、換気が要る | 塩素系と同じく、表示に合わせて換気しながら使う |
| ドラム式 | 対応を表示した商品がある | 使わないよう指定する機種がある |
塩素系は、入れて回すだけで済む
塩素系は、液を入れてコースを回せば終わる手軽さが持ち味です。
はがした汚れが浮いてきにくい商品が多く、途中ですくい取る作業もほとんどありません。
その代わり、酸性タイプの洗剤や食酢、アルコール、アンモニアと混ざると有害なガスが出ます。
パッケージに「まぜるな危険」と書かれた種類なので、ほかの洗剤と一緒に使わないことが使う前提になります。
酸素系は、お湯と待ち時間で汚れをはがす
酸素系は、粉をお湯に溶かして泡を立て、その力で槽にこびりついた汚れをはがすタイプです。
お湯の温度と置く時間は商品ごとに決まっているので、パッケージに書かれた温度と時間に合わせます。
熱湯は洗濯機の部品を傷めるおそれがあるので使いません。
はがれた汚れが水面に浮いてくるため、網ですくい取る手間がかかります。
「純正」「ドラム式用」と書かれたもの
洗濯機メーカーの純正品や、「ドラム式用」「縦型用」と書かれた商品もあります。
1本の量がその洗濯機の槽の大きさに合わせてあるので、別のタイプに使うと量が足りないことがあります。

使ってよい種類は、洗濯機のタイプで決まる
同じ塩素系・酸素系でも、使えるかどうかは洗濯機の側の事情で変わります。
縦型(全自動)
水をたっぷりためて回す縦型は、塩素系・酸素系のどちらにも対応した商品が多いタイプです。
ただし、機種によっては槽洗浄のコースで使う種類を取扱説明書で決めています。
指定にない種類を入れると、泡があふれたり、エラーで止まったりすることがあります。
パッケージには、使える槽の素材(ステンレス槽・プラスチック槽)が書かれていることもあり、こちらも自宅の洗濯機と合わせて読みます。
ドラム式
ドラム式は少ない水でドラムを回す仕組みで、泡が増えすぎると排水や運転に影響が出ることがあります。
そのため、酸素系の洗濯槽クリーナーや酸素系漂白剤、台所用漂白剤を使わないよう指定している機種があります。
指定がある機種では、純正のクリーナーか、衣料用の塩素系漂白剤を使う手順になっています。
槽洗浄のコースを始めてから、表示が出た段階でクリーナーを入れる機種もあり、先に入れるやり方とは順番が逆です。
二槽式と、乾燥機能付き
二槽式は洗濯槽と脱水槽が分かれていて、片方ずつ洗う手順のクリーナーがあります。
乾燥機能付きの縦型も含めて、パッケージの「使える洗濯機」の欄に、自宅の洗濯機のタイプが入っているかを見てから買います。
型番から、使ってよい種類と量を読む
売り場で手が止まるのは、パッケージの対応表示と、自宅の洗濯機が結びつかないときです。
型番は、本体のふたの裏や側面のシールに書かれているので、出かける前にメモか写真に残します。

取扱説明書の槽洗浄のページを開くと、使ってよいクリーナーの種類が分かります。
説明書が手元になければ、型番からメーカーのサイトで読める機種もあります。
あとは、クリーナーの「使える洗濯機」の欄に縦型・ドラム式・二槽式のどれが入っているかと、1回分の量が自宅の洗濯機の大きさに足りるかを見るだけです。
塩素系と酸素系を両方そろえるより、自宅の洗濯機に合う一方だけを置くほうが、使う日に表示を読み直す手間も、ほかの洗剤と取り違える心配も少なくなります。
洗濯槽の掃除で使わないもの、しないこと
取扱説明書で指定されていない洗濯機への、台所用の漂白剤
ドラム式で使えないと書かれた、酸素系のクリーナーや漂白剤
槽に入れる熱湯
衣類を入れたままの槽洗浄のコース
塩素系と酸素系で、作業の流れが分かれる
槽の掃除をどのくらいの間隔で行うかは、クリーナーの表示と、洗濯機の取扱説明書の目安に合わせます。
槽洗浄のコースを持つ機種では、説明書のそのページに間隔の目安が書かれていることがあります。
塩素系を使う日の流れ
窓を開けるか換気扇を回し、ゴム手袋をつけて、洗濯機の中の衣類を全部出します。
運転の前に、糸くずフィルターにたまったごみを捨てます。
取扱説明書の手順で槽洗浄か標準のコースを選び、クリーナーの表示どおりの量を入れます。
コースを始めてから入れるよう指定された機種は、その順番に従います。
運転が終わったら、糸くずフィルターに出てきたごみをもう一度捨てます。
運転の途中でふたを開けて中をのぞき込むことはせず、終わるまで換気を続けます。
槽洗浄のコースは、機種によって数時間かかるものがあります。
洗濯をしない時間帯や、出かける前に回し始めると、ほかの家事とぶつかりません。
酸素系を使う日の流れ(縦型)
パッケージに書かれた温度のお湯を、高い水位までためます。
粉を入れて短く回し、溶けたら止めます。
パッケージに書かれた時間のあいだ、そのまま置きます。
水面に浮いてきた汚れを、目の細かい網ですくい取ります。
標準のコースで回し、汚れが残っていればすすぎを足します。
はがれる汚れが多いと、糸くずフィルターがすぐにいっぱいになるので、途中で何度か捨てます。

はじめて使うときは、どのくらい汚れが出るか読めないので、時間に余裕のある休みの日に回すと、すくい取りも慌てずに進められます。
塩素系を使う日は、ほかの洗剤を続けて使わない
洗濯槽の掃除で気をつけたいのは、洗濯機の中よりも、同じ日のほかの家事です。
塩素系のクリーナーを使った日に、浴室やトイレで酸性タイプの洗剤やクエン酸を使うと、排水口の中に残った塩素系と触れるおそれがあります。
塩素系のクリーナーは単独で使い、ほかの洗浄剤を続けて使わず、酸性タイプの掃除は別の日に回します。
1回の槽の掃除で使うクリーナーは1種類にし、塩素系と酸素系を続けて入れることもしません。
作業の間は窓を開けるか換気扇を回し、ゴム手袋をつけたまま扱います。
槽の外の汚れは、フィルターとパッキンで受け止める
クリーナーで洗えるのは槽の中だけで、糸くずや洗剤の残りがたまる場所はほかにもあります。
糸くずフィルターと排水フィルター
縦型は槽の中の糸くずフィルター、ドラム式は前面の下にある排水フィルターが、洗濯のたびに出る糸くずを受け止めます。
ドラム式の排水フィルターは、外すと中にたまった水が出てきます。
電源プラグを抜き、洗面器などの水受けを置いて、少しずつ水を出し切ってから引き出します。
戻すときに締め付けが甘いと水漏れの原因になるので、最後まで回し切ってください。
乾燥機能のあるドラム式は、乾燥フィルターにもほこりがたまるので、取扱説明書の目安に合わせて取り除きます。
ドアパッキンと洗剤の投入ケース
ドラム式の扉のゴムパッキンは、裏側に糸くずがたまると、水漏れや衣類への糸くずの付着につながります。
よく絞った柔らかい布で拭き、ベンジンやクレンザーは使いません。
洗剤や柔軟剤の投入ケースも、外せる機種は外して水で流します。

使い終わったあとの湿気と、扉の扱い
洗濯が終わった槽は湿っているので、機種に「槽乾燥」のようなコースがあれば、取扱説明書に沿って使う方法があります。
ドラム式は、小さな子どもが中に入り込んで扉が閉まる事故が起きています。
子どもがいる家では、使っていないときも扉を閉め、チャイルドロックを使います。
- 糸くずフィルター(縦型)や排水フィルター(ドラム式)のごみ
- 乾燥フィルターのほこり(乾燥機能付き)
- ドアパッキンの裏の糸くず
- 洗剤・柔軟剤の投入ケースのぬめり
クリーナーを使っても、汚れやにおいが続くとき
槽を洗ったあとも、黒いはがれ汚れが衣類に付き続ける、においが変わらない、という状態が続くなら、槽の裏側に汚れが残っている可能性があります。
家でできることを、一巡したか
業者に連絡する前に、家で手の届く所をひととおり見直すと、汚れのもとが槽の外にあったと分かることもあります。
クリーナーは表示どおりの量とコースで回したか、糸くずフィルターや排水フィルターにごみが残っていないか、パッキンの裏や投入ケースにぬめりがないかを順に見ます。
槽の外の部品がきれいになっても変わらないときが、槽の裏側を疑う段階です。
分解洗浄と故障は、家で扱わない
槽を外して洗う分解洗浄は、部品の取り外しと組み立てに知識が要るため、家庭では行わず、分解洗浄を扱う業者かメーカーの修理窓口に相談します。
頼むときに、洗濯機のメーカーと型番、使い始めてからの年数、いつからどんな汚れやにおいが出ているかを伝えると、対応できる機種かどうかを先に判断してもらえます。
水漏れや異音、エラー表示が出ている場合は、汚れではなく故障のことがあるので、掃除を重ねずに販売店かメーカーに連絡します。
においが残るからといって、クリーナーを表示より多く入れたり、種類を替えて続けて回したりはしないでください。
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